幸せの一杯。
〜らぁめん・つけ麺(その他麺類)情報提供型ブログ〜(雨の日が続きますね)
其の四十(信濃神麺 烈士洵名)
信濃神麺 烈士洵名(春日)

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店主の塚田兼司氏は、最近マスコミ等の表舞台で良く見かけます。長野で法人化する 『有限会社笑楽亭』 の記念すべき、東京進出初出店。春日駅から徒歩1分と、駅からは実に近いです。しかし、如何せん、都営三田線しか利用できないのがネック。それでも、独特なラーメンで脚光を浴び、昼時には行列を作る程に成長しました。


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優柔不断で無い人でも、迷ってしまいそうな程の豊富なメニュー。食券制なだけに、後が支えてしまうので、素早く購入しなければいけないのが酷ですね。

麺も選択可能。通常の店だと細麺、太麺のどちらかを選択ぐらいでしょう。しかし、この店では全く異なる材料と製法の麺を選択可能です。これもまた、頭を悩ませる要因の一つです。

チャーハンがあるのも特徴的です。中華料理屋では良く見かけても、昨今のラーメン屋では、あまり見かけないメニュー。私がラーメンを食べている時でも、このチャーハンや定食を頼む方が意外にも多いです。また、夜にはダイニングに早がわり。美味しい焼酎を飲んだ後に、〆のラーメンという楽しみ方もできます。


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拉麺(大麦焙煎麺) 650円

悩みに悩んだ結果、上記のメニュー。

長野産の食材を惜しげもなく、ふんだんに使用する等、随所にこだわりが見えます。独特の器は、どこかで見かけたかと思えば、 『中村屋』 の白い器に酷似。

スープには信濃地鶏をベースに、豚骨等の動物系とカマス干し、鰹節等の魚介系、そして羅臼昆布から抽出するダシを全て合わせるトリプルスープ。半透明に彩られたスープは、醤油ダレと合わさり、何とも言えぬ香りを解き放っています。

スープを飲むと、思わず笑ってしまう程の重層な旨み。最初は 「これが鶏で、これがカマスかな」 と、今回も舌に神経を集中させ、分析していました。しかし、その多重の旨みは、素材同士が一体化しているため、途中から判別不可能になります。まさに、重層というより重奏、オーケストラの様な旨みの協演です。

和の材料を使用しているので、当然の如く、和のテイストの部分が強いのですが、フレンチにも良く似た重厚な味わい。トリプルスープと言っていますが、更に、茸(きのこ)の旨みが加わります。私なり訂正を加えるとしたら、クォドルプルスープと呼ぶでしょう。具として載せている茸、しめじやエリンギが見事にスープに作用しています。これがフレンチ的要素を感じさせる要因かもしれません。

ここで一つ余談を。シングル、ダブル、トリプル。ここまではすぐに口をついて出てくる単語。 「ではこの先は?」 と質問されると、思わず言葉に詰まるのではないでしょうか。と偉そうなことを言っている私ですが、実は辞書で調べました。

1:single, 2:double, 3:triple, 4:quadruple, 5:quintuple,6:sextuple, 7:septuple, 8:octuple, 9:nonuple, 10:decuple

だそうです。だから何?と言われればそれまでですが(笑


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スープが個性的だと思っている矢先に、麺を頬張ると、これまた強烈な個性と存在感を放つ大麦焙煎麺。形状は平打ちの麺です。地元長野産の大麦100%使用を使用しているとのことです。

実に麦が香ばしい麺です。しかし、つなぎを不使用のため、歯応えには乏しい点が見受けられます。これはこれで、プツッと切れる食感も面白いです。あくまでも穀物の香りと奥深い味わいを、楽しむ観点で作られた感じです。


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チャーシューはバラ肉。肉の質感は柔らかいです。


飲めば飲む程、味が一体化していく不思議なスープ。様々な素材から抽出したというダシは、噂に違わぬ、深みとコクのある旨み。ただ、あまりに旨みが過多なため、供給に需要が追いつかない。供給がこのスープの旨みとするならば、需要は食べ手の舌が感じる許容範囲。つまり、舌が旨みを感じ取れる許容範囲を超えている感じです。

このラーメンは食べ手を選んでしまうかもしれません。未知の味とも言える新しいスタイルの長野ラーメンです。各々の素材が出す良さを、ここまでまとめ上げ、共存させることができるのかと、感心させられる一杯でした。


信濃神麺 烈士洵名
住所 東京都文京区西片1-15-6
TEL 03-5684-2263
営業時間 11:00-2:00
休日 月曜日


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其の十八(らーめん天神下 大喜)
らーめん天神下 大喜(湯島)


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営団地下鉄千代田線湯島駅で下車すれば、店まで徒歩1分ほどです。私が湯島に来るときは、湯島天神に学業お守りを買いに行くか、この「大喜」にラーメンを食べにくるとき、つまり時間に余裕があるときなので、上野もしくは御徒町からのんびり歩いて行くことが多いです。JR下車の場合は春日通りを本郷方面に進み、天神下交差点を越えてすぐ右側に店はあります。

2001年、ラーメンの特番「史上最大!全国民が選ぶ美味しいラーメン屋さんベスト99」で1位を獲得した際は、地下鉄湯島駅まで行列ができていたことがありました。その時は確か1時間半待ちぐらいだったと思います。今回来訪時は14時30分で7人待ちです。店の前に食券の販売機があります。まずはそこで購入してから、列に並びましょう。


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らーめん 680円

スープの上に散りばめられた葱は、雪化粧をした山の様な美しさがあり、緑色のカイワレは色のコントラストの重要なポイントです。上品な佇まいは、見るものを引き込む魅力があります。

この店も開店当初と比較すると、味が変化し続けて現在に至るパターンの店と言えます。和食出身の店主が紆余曲折している様子がラーメンに出ています。3回食べたことがありますが、味のブレは良く出ます。当初はカツオやサバの風味とダシが強く出ていましたが、現在は鶏の方が強いですね。でも、少しずつ店主のベクトルがはっきりしてきた印象です。


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スープは口の中で鶏の良質な旨みがゆっくりと花開きます。口当たりこそ地味な印象は拭えませんが、魚介を少し抑え、重厚でありつつ優しい鶏のコクがジワーと広がる感覚は優秀です。また、スープの温度を通常のラーメンより低めに設定しているので、舌が敏感になり、その繊細な旨みをギリギリのところで感じ取ることができます。ただ、ここが難しい点で、何も考えずに食べると、人によっては普通に美味しい「東京の中華そば」に感じるかもしれません。たまにはゆっくり味わって食べて見るのも良いですね。

また、数量限定で「とりそば」を提供しています。ダシのバランスを堪能したい方には塩味の「とりそば」も良いかもしれません。この「とりそば」非常に完成度の高い一品です。正直、限定メニューにしておくには惜しいと思います。ただ、この塩味のスープは、非常にデリケートな味なので、長時間味を維持するには難しいことでしょう。そう考えると、限定というのは納得できます。


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麺はモンゴル産天然カン水を使用したストレートの細麺。スープとの相性は実に良いです。麺自体にしっかりとしたコシが残っており、歯ごたえも優秀。


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これにチャーシュー2枚、細切りメンマ、のり、カイワレ、半熟玉子1/2が乗せています。肩ロースのチャーシューは随筆すべき一品。とにかく柔らかくジューシーです。細切りのメンマは麺同様、歯ごたえが良く、食べ易いサイズとなっています。


今回の「大喜」はかえしの醤油の輪郭が目立っていました。醤油ダレがダシを上から押さえ込んでいたので、ダシを感じ取りにくくはなっていました。それでも、店を出て駅まで歩いていると、口の中に良質な鶏の余韻が残り、鼻腔を魚介の風味が刺激していました。

「大喜」は無化調です。化学調味料を使用していないことを、セールスポイントとして謳う店も増えてきています。確かに、化学調味料を使用していないと、不自然な旨みが口の中に残りません。ただ、化学調味料は決して「悪」ではないと思います。分かり易い形で、舌に旨みを伝えてくれるし、良い面も兼ねそろえていますから。要は「さじ加減」でしょうね。

この「大喜」のスープは、旨みをダイレクトには感じることは難しいですが、時間をかけてジワジワと口の中で襲ってくる、この感覚は絶妙です。その反面、化学調味料を入れたら「今以上美味しくなのかもしれない」という興味もあります。店主の性格がそのまま反映されたような優しさ溢れ、毎日でも食べれる一杯でした。


らーめん天神下 大喜
住所 東京都文京区湯島3-47-2
TEL 03-3834-0348
営業時間 11:30-15:00 17:30-22:00 祝日11:30-15:30
休日 日曜


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予定より遅れて大変申し訳ございませんでした。
次回は「大勝軒 十五夜」です。少しずつペースを上げていきますので、ご購読よろしくお願いします。

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